1998.06/26 四十二日目
「モンスターヴァレー」
 ガン……!
 キン……!

 峡谷に響く、剣戟の響き。
 ふたりの戦士が、刃を交えていた。
 そこに、手加減の色は無い。

 ……殺し合い。

 ひとりは、「KAORU」。
 いままで愛用していた、カラーが不揃いのプレートを家に置き。
 仲間である鍛冶屋の「ヘパイストス」(ごめん、アルファベットのスペル忘れた〜(^^;)さんにこさえてもらった、チェインメイルの胴体と足部分を装備し。
 兜、肩、腕、首には、PCの店から買った、銀色のプレート装備で身を固める。
 その上に青系統のチュニックとロングスカート、そしてマントを着込む。

 もうひとりの名は、「Kuala」。
 「KAORU」が通いはじめたこの峡谷に、悪名を轟かす悪党。
 メインは、”スリ”。

 「Kuala」が、「KAORU」のバックパックからヘビークロスボウを盗み出した。
 それが、この戦いのキッカケだった。
 「KAORU」からアイテムを盗んだ「Kuala」は、この時点で犯罪者となり。
 犯罪者相手に攻撃しても、評判は下がることも無く、たとえ犯罪者を殺したとしても、こちらが訴えられることもない。

 自分の腕に自信を持つようになっていた「KAORU」は、当然の報復として、「Kuala」を攻撃する。
 「スリ」=非力。
 そう思い描いて、御しやすい敵だと思ったのは、確かだ。

 けれど……。
 その予想を、「Kuala」はうち砕く。

 確かに、こちらのほうが、直接戦闘に置いては強いかもしれない。
 PCの店から買った、ハイクオリティの「ハルバード」は、素晴らしい破壊力を持っていた。
 いままで愛用していた「首斬り斧」から、躊躇することなく乗り換えたほどだ。

 しかしヤツは、傷ついた身体をポーションで癒し。
 時には逃げ回り、魔法を使って、「KAORU」の体力を削っていく。
 そしてまた、その剣技も、決して侮れない。

 また、ヤツからアイテムをスられるのではないかという、怯え。

 そこに、ひとりのPCが通りかかる。

「help!」
 と私が書き込むと、「Kuala」は言った。

「(英文で)これは一対一の訓練さ」

 のうのうと、いいやがってくださいます。
 評判が落ちるのを覚悟で、仲間同士で戦い、スキルアップをしている人たちは多い。
 ヤツは、その訓練……スパーをやっているのだと、のうのうとほざいたのだ。

「no ! kuala is thief !!」

 私はそう叫び、ヤツに背を向ける。
 ヤツは追いすがってくるが、なんとか振り切り。
 「KAORU」はリコールの魔法で、街に帰還した。

 ……敗北だ。


 「モンスターヴァレー」。

 ブリタニア大陸北西部に在る、森に囲まれた街、「ユー」。
 その「ユー」の近くに、その谷は在ります。

 仲間である「Pastel」さんからの情報(ヒント)を頼りに、単身、探し出したスポット。

 ……なるほど……。
 あまりひとには教えたくないのが、わかるような気がする〜(笑)。
 ただでさえ、競争相手が多いのに……ってね。

 でも、「Pastel」さんからは、ヒントしかもらえなかったし。
 秘守義務もないので(笑)、場所を公開。

 「ユー」の街から、南東の、山に囲まれた逆三角形の地帯です。

 で、この「谷」。
 モンスターが湧く湧く(笑)。
 しかも、宝箱や囚われのNPCと一緒に。

 ラットマン、ヘッドレスワン、オーク、オークロード、たまにトロールとエティン、ハーピー。
 トロールとエティン以外は、「KAORU」にとってカモです。
 トロールとエティンは、魔法を使わなかったら、「KAORU」には少々キツイ相手ですね(^^;
 もちろん、ひとりで倒してますけど(++

 でまあ、これらモンスターが、始終、谷のどこかで湧いてます(笑)。

 突然、周囲にモンスターが湧き、四、五体のラットマンに囲まれ、モテモテ状態になることもしばしば。
 どの敵も金品を持っており、まれに、マジックアイテムを持っていて、ホクホク。

 さらに、洞窟と違って、多くの人間が終始歩き回っていることから、PKもやり難いらしく、ほとんど見掛けられません。
 単独PKに襲われても、間を置かずして、誰かが通りかかり、助けてくれるでしょう。

 そしてなにより。
 「KAORU」が少しずつですが磨き上げている、「追跡」スキル。
 魔物の声や、戦いの音が聞こえたら、即座にこのスキルを使用。
 すると、どの方向に敵が居るのか探知できて、速攻で戦場に駆け込めます。
 「追跡」スキルを得手としない人たちとは、収穫率は段違いです。
 ……ただ、あまり「KAORU」には必要ない、INTのパラメータが上昇するのは、辛いところ(^^;

 さらにさらに。
 獣皮を剥げる動物も多くたむろって居ることから。
 モンスターを見掛けられない時は、彼らと遊び(っていうか、サクッと殺害(^^;)、皮を加工して。
 それを売り払えば、かなりの金額になります。

 大量に湧きまくるモンスター。
 「追跡」スキル、本領発揮。
 「裁縫」スキルも、なにげに火を吐く(笑)。
 また、仲間もここによく来るので、安心。

 ……ここに初めて訪れた日に。
 しばらく通い詰めることを、決心しました。


 しかし。

 PKがそれほど多く見られないかわりに。
 スリが、頻繁に見受けられます。

 人がモンスターと戦っている所に、ススス……っと側に寄ってきて。
 人のバックパックを盗み見ていると表示された後、スパッとアイテムを盗まれる……。

 そんな、コンチクショウ(笑)のスリのひとりに、「Kuala」という名の男が居ました(確か男のはず)。
 この谷で出会った日本人に聞いてみれば、結構有名らしいです。
 日本人だけでなく、外人の方々の間でも。
 剣術と、錬金術に長け、魔術をも使いこなす……。


 時を変えて。
 私は、谷に訪れ、稼いでいると。
 そこにまた、ヤツ……「Kuala」の姿が。
 しかも、一般人と犯罪者との境界に居るのか、キッチリと青い名前(一般人の証)のままで登場。

「hi」
 ……だなんて、向こうは挨拶して近寄ってきます。
 ですが、それをノコノコと待つ間抜けでは、ありません。

 スパッと駆け去り。
 周りで狩りに勤しむ人たちに、

「Kuala is THIEF!!」

 と叫んで、警告を発します。

 やがて、誰かがスリの被害に出会ったのか、「Kuala」が他者から攻撃を受けているのを目撃します。
 今度は、しっかりと灰色Name。
 私も、すかさず参戦。

 周りの人間も次々と加わってきますが、「Kuala」は逃げ回り、隠れ(Hiding)、ポーションで回復し。
 後一歩の所で、リコールの魔法で逃げられてしまいました。


 そしてまた、時は移り。

 今度は、「Kuala」が攻撃を受けて、逃げているのを目撃します。
 よし、私も……!
 と、追っていくと……。

「yahoooo!」
 と雄叫びを上げる戦士と、その下に這いつくばった、「Kuala」の姿が。
 周りに居た人間も、各々、歓声を上げます。

 悪党を、協力して倒したという達成感。
 また、その悪党から装備品を取り戻した者たちの喜び。
 そしてまた、悪党のアイテムを奪っても、何の罪も問われないので。
 あっというまに、「Kuala」の装備はむしり取られ、素っ裸になります。

 その追撃戦に参加できなかったのは悔しいですが。
 「Kuala」が罰を受けている様に、高揚を覚えました。

 ……と。
 その数秒後。

 復活したばかりの、灰色ローブ一枚を着込んだ、「Kuala」の姿が。
 名前は、灰色。
 HPは、三分の一程度。

 すらりと、バックパックから、新調した魔法のヘビークロスボウ(「KAEDE」がPCの店から買ってきた)を取り出し。
 「Kuala」に矢を放ちます。

 「Kuala」には、恨みがあります。
 その「Kuala」に、冷や汗をかかせることが出来れば、充分。

 そんなつもりで放った矢が、一撃で「Kuala」を射殺してしまったのです。

 NPCと違い、本当の意味での、殺人。
 雪辱を晴らせたこと、ヘビークロスボウ、ひいては自分自身の力に、自信が持てたこと。
 しばらく、その高揚感を持て余し、立ち尽くしていました。

 と。
 その数分後。
 「Kuala」が、態勢を整え、また谷を訪れました。
 ヤツの狙いは……「KAORU」。
 私に殺されたのを、根に持ってのことでしょう(++

 なにか、ヤツは英語でもってツラツラ喋っています。
 恨み言、殺してやる……とか、そんな感じだったと思います。
 でも、無視(爆笑)。

 私が、普通のペースでトコトコ歩いているのを、ヤツは追いすがりながら、文章を打ちます。
 文章を打ちながら、歩くっていうのは、なかなか難しいので。
 ヤツが、視界の外に出るのもしばしば(笑)。

 業を煮やしたのか。
 ついに「Kuala」は、「KAORU」に攻撃を仕掛けてきます。
 望むところだ……!
 と、応戦。

 一対一の戦闘。
 初めて戦ったとき、ヤツに抱いたプレッシャーなど、どこへやら。
 また、ヤツにも余裕が無く、ただ黙々と、攻撃を仕掛けてきます。

 ヤツが隠れた(Hiding)ら、無視して、歩み去ります。
 すると、ヤツは慌てて、追いすがってきます。

 私は、さもめんどくさそうに、応戦。

 「Kuala」は、逃げながらの戦闘には、手馴れているのでしょうが。
 あまり戦う気のない人間を、追撃するのには、馴れていなかったのでしょう。

 魔法で攻撃されれば、「呪文抵抗」のスキルが上がるから良いかと思い。
 攻撃をくらって傷ついたら、魔法やポーションで傷を回復。
 近寄ってアイテムをスられてはたまらないので、キチンと距離をとって、ヘビークロスボウで応戦。
 このヘビークロスボウが、「Kuala」の体力を、ガンガン削り取っていきます。

 ついに音を上げ、「Kuala」はリコールの魔法を使って、この場から去りました。


 ……それ以来、ヤツとは出会っていません(98年06月30日現在)。

 単独PKとなら、戦ってみたい……。
 そう思っていた矢先だったので、この一連の戦いは、良い勉強になりました。

 PCとの戦闘……。
 これは、燃えますね〜(++


1998.06/28 四十四日目
鍛冶屋さん
 まずは、先日分に訂正を。
 コンチクショーの「Kuala」、元気に、谷で暴れてました。
 しかも、「KAORU」、しっかり名前覚えられてました(笑)。

 青Nameの私を、先んじて攻撃すれば、確実に評判が落ちます。
 それを覚悟で、弓矢を放ってきました。

 こっちは、狩りをそろそろ終えようとしていたので、お宝ザックザックと鞄に詰めてます。
 折しも、リアルタイムで夕食の時間。

「oh sorry. dinner time!」(笑)

 っていって、リコールで街に帰還しちゃいました。
 「評判」落としただけでちたねー、「Kuala」ちゃ〜ん :P

 ……その後に、「Kotaro」さん、「Pastel」さん、「SOPP」さん、「Asuma」さん、そして私の五人で、「Kuala」退治にと谷に赴きますが……。
 まあ、この話は後日(書かないかもしれないけど……)。

 なんにせよ。
 コンチクショーな「Kuala」は、私らの間で、指名手配リストの上位を占めることになります。

 いつか、泣かす〜っ!(++


 ……でまあ、今回は、「鍛冶」の話を。

 鍛冶……ブラックスミス。
 このスキルを極めるには、「魔術」を極めるのと、同等、あるいはそれ以上の苦労が必要なんじゃないかと、思えます。

 「鍛冶」の利点は。
 さまざまな武器防具を、作り出すことが出来る。
 NPCが売っている物よりも、高品質な武器防具を作り出すことが可能である。
 長く使い、消耗した武器防具を、修理することが出来る。
 ……などです。

 「鍛冶」で作り出した、各種武器防具。
 中には、魔法の掛かった物よりも、高品質なものも作れる場合があるとか。

 武具の修理は、地味ですが、重要です。


 いまだから書けますが……。
 「KAORU」を生み出す際。
 お金稼ぎをする手段を、「裁縫」にするか、「鍛冶」にするかで、悩んだことがあったんです。

 結局、「KAORU」のイメージを第一にして、「裁縫」をメインスキルとして、キャラクター作成を行いました。

 結果として、この選択は、ただしかったのかもしれません。
 なんといっても、「鍛冶」スキルを上昇させるのには、莫大な時間が必要です。
 それでいて、初期の頃は、お金稼ぎにも一苦労。

 また、鍛冶仕事の際に必要なインゴット……。
 その元である、「鉱石」が、どの場所で取れるかも、知っておく必要があります。

 ファーストキャラクターである「KAORU」に、この職業を選択させていたら……いまはまだ、自宅を手に入れていなかったかも?

 で。
 お金にも余裕ができ。
 また、「KAORU」や「KAEDE」でもって、稼ぎ出すことも可能になり。
 拠点となる、家も手に入れ。
 そしてまた、ブリテイン周辺の地形も、頭に叩き込んだ今。

 四番目のキャラクター、「 K 」を生み出し。
 金稼ぎを意識することなく、「鍛冶」スキルの上昇に専念することが可能となりました。

 ……っていっても、以前にも書きましたが、この職業を極めようだなんて恐れ多いことは、考えていませんよ〜(^^;

 しかし……。
 自分の武器防具の修理。
 それと、愛用している「ハルバード」の高品質を生み出せるようには、なりたいです(あと、もう少しで……(^^)。


 鍛冶仕事……。
 この一連の行動は、なんとも地味であります。

 まず、鍛冶仕事をする前に、材料となる「インゴット」を手に入れる必要があります。
 店やPCから買い取って、作業することもできますが、それで儲けるには、かなりの熟練が必要だと思われます。

 でまあ、必然的に、初期の頃は、「インゴット」を自分で作ることになります。

 それには、まず最初に、鉱山でもって、「鉱石(ore)」を掘ることから、始まります。
 「シャベル」や「ピック」でもって、灰色の山を掘り。
 そこで手に入れた「鉱石」を、「炉」でもって精製し、「インゴット」を手に入れる。

 「インゴット」自体は、軽いのですけども。
 「鉱石」が、異常に重いです(^^;

 一インゴット手に入れるのに、だいたい 10 STONEくらいの鉱石が必要です。
(STR×4+30……が、PCが普通に持ち運べる重量の最大になります。
 「 K 」の場合は、STRが80くらいなので、350 STONE、持ち歩くことが可能です)

 鞄に入るだけの鉱石を詰め、炉に走り、精製。
 そしてまた、鉱山に堀りに行く……。

 だなんてことをしていたら、日が暮れてしまいます(実際暮れる(笑))。

 ってぇことで。
 獣皮よろしく、掘った鉱石を、つぎつぎに足もとに下ろして。
 こうして出来た、鞄に入りきれない、何千STONEという鉱石の山を。
 よいしょよいしょと、引きずりながら、炉まで持っていくことになります(笑)。

 それでもって。
 インゴットを手に入れた後、スミスハンマーなどの、鍛冶仕事向けの道具を装備し、ダブルクリック。
 作れる武具一覧が表示され、それを選択することで、ようやく、「鍛冶仕事」が始まるのです。

 ザックザックと、黙々と堀った鉱石をインゴットに精製し。
 そのインゴットを、スミスハンマーでもって、カーンカーンと小気味良い音を立て、数々の武具に変えていく……。

 これを、何十、何百と繰り返すことになるわけです。

 何千STONEという鉱石をインゴットに精製したとしても。
 それで上昇するスキルは、微々たるものです。

 あああ、道は遠い(^^;

 ……単調な作業なんですけど。
 結構、楽しいです(^^
 前々から、憧れていた職業なので、ようやっと、満喫できて嬉しい。

 裁縫なんかとは、まったく違う行動ですもんね。

 裁縫師、料理人、鍛冶屋、魔法使い、錬金術師。
 いま現在、これら職業を楽しんでおりますが、他にも様々な職業があります。

 さあて、つぎはなにを楽しもうかな(笑)。
 できれば、PKKに役立つようなスキルを……(++
 ……キャラクター欄、あと1人分しか空いてないから、慎重に選ばないとね。
(1サーバーに五人までなんですけど……もっと作りたいよう(涙))


1998.06/30 四十六日目
「KAORU」、商売人になるのこと
 ……空白。
 目の前の出来事に、「KAORU」……いや、私は。
 頭の中が真っ白になった。

 ああ……。
 それは、バグを利用した泥棒に家を荒らされるよりも、ショックは大きい(と思う)。

 なぜならそれは。
 全て、自分のミスなのだから。

 見知らぬ人の家。
 その屋根に引っかかったように建設された、マイ テント
 この現象を、空中テント、空中庭園と人は呼ぶ。

 空中に建てられたテントは、何者も出入りすることはできない。
 ただ、腐るのを待つのみ……。

 ゲームマスター……ゲームのトラブルを解決してくれる、システムサイドの人間……を呼べば。
 このようなトラブルにも、対処してくれると聞いたことがあるけども。
 英語力皆無な私に、どうやって交渉すれば良いと言うのだろうか?

 懊悩に頭を痛め、疲弊し。
 私は、いつもよりも早く、眠りについた。

 ああ、これが夢であったら良いのに。
 起きたら、全てが夢であったら、どんなに……。


 ……で。
 起きたら、テントを建てる前の状態に戻っていました(爆笑)。

 ああ、ナイス サーバーダウン!

 いつぞや、PKされた時にも、この”時の魔術”は「KAORU」を救った!
 強運の持ち主、「KAORU」!
 時の魔術師、「KAORU-BlueRose」!(笑)


 とまあ、これはかなり前の話。
 例の、新評判システム導入直後の、サーバーが不安定になっていた頃の出来事。

 とあるスポット……場所は秘密(笑)……が、四六時間中、人が行き交い。
 商売に向いている場所だと考え。
 そこに、新たなテントを建てようとしたのです。

 『LS』時代からの仲間である、「Nya」さん……のお兄さん(笑)から、「テント」の権利書を二万GPくらいで譲ってもらい。
 勇んで、そのスポットにテントを設置しようとしたんですよね。

 でまあ、欲を出して……。
 人の家のお尻にテントを建てれば、カタツムリ建築の、安全テントの出来上がり〜……だなんて、考えて。
 ピッタリ、設置しようとしたら。

 空中テントの出来上がり(笑)。

 まあ、これも、サーバーダウンのおかげで救われたのですが……。


 でまあ、今度は、前以上に慎重に……。
 他人の家に重ならないように設置しようとしたら……。

 一マス分スペースが空いてしまい、安全テントは作れなくなってしまいました(^^;

 まあ、これはのちのち。
 安全テントではなく、このように自由に出入りできるテントにして良かったと思うようになるのですが……。


 そして「KAORU」は。
 ブリテインの宿屋、「スウィートドリームス」の主である親父さんから、雇用書を買い。
 ニューテントの近くに、雇用人を立てたのでした。

 この雇用人に、アイテムを預けることができます。
 そのアイテムに任意の値段を付け。
 他のPCに、販売することができるんです。

 他のPCが、「KAORU」の雇用人をクリックすると、アイテムが陳列されて。
 でまあ、そのPCが気に入ったモノがあったら、買える。

 そんな、システムです。

 PCが、店を出せる……。
 これは、とっても面白いシステムですね(^^
 あ、このシステム、一般的に「ヴェンダーシステム」って呼称されてます。

 ブリタニアの世界には、このPCのお店が、それこそ無数にあって……。
 自分の得意分野を活かし、その生産物を販売しているのです。
 あるいは、自分には必要のない。
 けれど、他人には必要だと思えるアイテム……などなど。

 私も、行きつけのお店があったり。
 また、これらお店が自然に密集して、「ヴェンダー街」だなんて言われる地帯も、チラホラあります。

 このお店……。
 大当たりすれば、一夜にして、数千、数万GPが儲かるという話も。

 さすがに、私はそんな大商人になるつもりはありませんが(^^;
 それでも。

 スキルアップのために作ったアイテムの、在庫処分。
 使い古しの、骨装備(ボーンアーマーという防具。かなり使い勝手の良いモノ)の処分。
 私には必要ない、けれど、他者には求められる、各種マジックアイテムの処分。

 などを行いたかったのです。

 このニューテントとお店を設置したのは、実際は 30日よりも前の話です。
 そして、これを書いている、07月07日現在……。

 なかなか、好調に商売してます(^^

 使い古しのボーンアーマーは、ほぼ一掃。
 使い古し……と言っても。
 ARの値(それがどれだけの防御力を持っているか?)もチャンと記載しているので、詐欺ではありませんし(笑)。

 また、「Shanty」がスキルアップ and 「KAEDE」と「 K 」のために大量に生産していた「リコールスクロール」。
 これを、試しに店に並べてみたら、バカバカ売れまくる(笑)。
 安定した収入だし。
 またなおかつ、「Shanty」には労せずに作れる品物です。
 そしてなにより、買い求める人が多い……ということで。
 「Shanty」、最近は、「リコールスクロール」を制作することが、中心になってます(^^;

 「スクロール」を作ると、それ相応のマナ(いわゆるMP)を消費します。
 そのマナが回復するのを待ちながら、他のスキルの修練に励んだり。
 また、買い物をしながら、「スクロール」作成なんかもやってます(^^;

 ブリテイン周辺で……。
 歩きながら、「スクロール」作成をしている、黒い服の女の子が居たら。
 それは、「Shanty」かもしれません(笑)。

 それと。
 「KAEDE」がガシガシ生産している、食料も並べてます。
 これは、そこそこの売れ行き(^^


 ……とまあ。
 ブリタニアに無数もある店舗の中で、特徴とでもいうべきものは、無い店です。
 フラリとヴェンダー巡りをすれば、そこかしこで見つけられるような、そんな小さな店。
 「KAORU」、「KAEDE」、「Shanty」のスキルアップに作られた物を、処分するのが目的の店。
 そこそこの利益を生めばいい……。

 だなんて、いまは思っています。

 ……そう、”いま”は(笑)。

 「KAORU」が熱心に通っている「モンスターヴァレー」では、かなりの比率でマジックアイテムが手に入ります。

 「KAEDE」の料理の腕もかなり上達し、失敗も少なくなりました。
 また、近々、「Shanty」の代わりに、「錬金術」を極めさせるつもりです。

 「Shanty」は、「スクロール作成」の腕が、かなり上達してきました。
 第四レベルの巻物なら、失敗はまれですし、第五レベルの巻物も、失敗する確率が少なくなってきました。
 そろそろ、第六レベルの巻物で、利益を生むことができます……。

 そして、鍛冶屋の「 K 」。
 少ししかプレイしない……つもりだったのですが。
 面白いので、ついついプレイしてしまい。
 気づいてみれば、そこそこの腕前(笑)。
 彼が生み出した、高品質の武具が店に並ぶのも、そう遠い未来ではないでしょう。

 ……確かに。
 一分野に特化し、それを極めた人たちが営む店には、到底かなわないでしょう。
 けれど、そういうエキスパートな人たちの店を、いくつも、転々と回るよりも。
 ひとつのお店で、そこそこの必需品が手に入るほうが、便利じゃないかって思います。

 数あるヴェンダーで、トップを目指そう。
 大商人になろう……だなんて、思いませんが。

 常連さんができる、良い雰囲気の店を作れるよう、頑張るつもりです(^^


 ……って、良い雰囲気云々と書いておきつつ、なぜ場所を告知しないのか?(笑)

 じつは……。

 上記している商品の他にも。
 陳列している商品があるんですよね。
 しかも、それが結構な人気商品(笑)。
 材料費の何倍もの値段で売っているのに、これが結構、売れまくる。
 ちょっと、ボッタクリかな〜……なんて思うので、いまはまだ、場所、書けません(笑)。

 いつか……。
 そこそこ立派な商品を並べられるようになったら。
 ここに、宣伝させていただきますね(^^


1998.07/01 四十七日目
グランドマスター
「A A A……!!」

 「モンスターヴァレー」に響く、男の断末魔。
 やったか!?

 勇んで駆け込む私の眼に、ヤツの名が。
 「Kuala」。
 そして、その側に、仲間の「Kotaro」さんの名前が……。


 今回、この谷に訪れた、第一の目的は。
 スリ野郎「Kuala」をイテコマスこと(++
 メンバーは、「Kotaro」さん、「Pastel」さん、「SOPP」さん、「Asuma」さん、そして私の五人。

 なかなか、「Kuala」は現れず。
 また、現れても、すぐに去ってしまうため。
 ロクに戦えないまま、私たちは各々、狩りにせいを出していました。

 そして IRCに、「Kuala」を見掛けたとの報告。

 ウロウロ探し回っている所に、その断末魔が。
 そこに、すぐ人も集まってきて……。
 その場に倒れている男性を、私は「Kuala」と早合点。
 「Kotaro」さんが、ヤツをうち倒したと思っていました。
 「Kuala」が、暗色のローブを着ているのを、何度も見ていたから……。

 しかし、事実は、逆でした(;;
 スイ……と、男性の遺体の側から、姿を現す男。
 スススッと、遺体の周囲に集まった私たちから、距離をとる。

 えっ……?
 と、名前を確かめてみると。
 「Kuala」。

 ガガーンっ。
 慌てて、遺体の名前を確かめると、こ、「Kotaro」さんだああああ(;;

 総勢五人で、うろつき回っていたので。
 まさか、こちらがやられるとは、思いもしませんでした。

 Hidingで姿を消し、「Kotaro」さんの遺体から、いくつかの荷物を奪った「Kuala」。

 どうする?
 殺せるか……?

 「Kuala」の名前は、青色。
 いまヤツを殺したとしても、コチラが訴えられる……!?

 ヤツが先に攻撃を仕掛けてくるよう、挑発しながら。
 こちらから先手を打つか否かを、思案する数瞬。

 ヤツは、「リコール」で逃げ去った。

 なんで、犯罪者(灰色)で居る時間が、短いんだあああっ(;;
 スリ連中は、サクッと盗みを働いた後、数分経てば、元の青Nameに。
 ほとぼりが冷めたら、また、善人を装って、犯罪を働く……。

 こんな生ぬるいシステムで良いのかああ(ーー;

 新評判システム。
 もっとよく理解して、有利に使わなければ……。

 現状の評判システムで、栄誉ある称号を手に入れたとしても、無意味。
 ならば、悪人にならない程度に、青Nameの卑怯者を懲らしめてやりたい……!

 そう思っていながら、いままで、あまり詳しく読んでいなかったんですよね。
 殺人者は、訴えられる。
 訴えられた殺人者は、赤Nameとなり。
 赤Nameは、周囲の人間から攻撃を受ける。
 また、訴えられて賞金首になっている状態で殺されると、能力値が大幅減少。
 ……とまあ、こんなことぐらいしか知らないんです。

 いままで、善人(青Name)を殺害したことのない人間が殺人を犯し。
 殺害された者が訴えてきたら、こちらは即座に赤Name and 賞金首なのか?

 また、以前あったという、賞金首システム……。
 賞金首になった者が、首を取られると、銀行に預けている品物全てが、賞金稼ぎ?の物になってしまう……。
 このシステムは、いまも健在なのか?

 ……だとしたら。
 青Nameの「Kuala」を先に攻撃して、殺害した場合。
 こちらは訴えられ、殺人者となり。
 ここで殺されたら、能力値の大幅減少。
 そしてなにより、銀行に預けているアイテム全てを、奪われてしまうわけ……!?

 ……とまあ。
 じつはあまり、新評判システム、理解しきれていません。
 もっと読んで勉強しないと……(++


 また、良いこともありました。

 やっぱり、このモンスターヴァレーで狩りをしていると。
 ピエロ服を着た、小柄な人物が、私に話し掛けてきました。

 うん?
 どっかで見たことのある人だな……?

 と思って、名前を見てみると……。

「Chain」

 ………。

 「Chain」さんだあああああああっ!(涙)。

 06/01の出来事。
 ダンジョン「コブトス」で即席パーティーを組んだ、魔法使いにして、弓使いにして、裁縫師のスーパーレディ(^^

 実は、この「Chain」さん。
 06/01に出会ったそのすぐ後に。
 『LS』時代からの仲間である、「Syaruru」さんから、「Sharuru」さんの友達なんだ……ってことを、教えられました。
 それを、IRCで聞いてビックリ。

 そうかあ、じゃあ、いつかまた、会えそうだなあ……。
 と思っていて、出会って一月経ったこの日に、再会(^^

 しかも、私の日記を読んで、「モンスターヴァレー」に来てくれたのだとか。
 嬉しい(^^

 まあ、「Chain」さんは「Chain」さんで、別の用件があったりなどしたのですが……。
 そいでもって。
 私が通い詰めている IRCに、「Chain」さんは入ってきます。
 これがキッカケで、頻繁に IRCに来てくれるようになったみたいです。
 「Chain」さんも仲間仲間〜(^^

 「Chain」さんから、レアアイテム?「鹿マスク」を譲ってもらったりして、さらにホクホク。
 また、「Chain」さんは、友達と「タワー」を共同購入して、住んでいるのだとか。
 「タワー」って、いまでは”40万GP”もする、巨大建築物。
 おお、凄い……!
 今度、遊びに行かせてもらうことになりました。
 ああ、楽しみだなあ……(^^


 ……そして、時は少し流れ。
 ふと思い立ち、スパーリングをしよう……と仲間の「Kotaro」さんに持ちかけます。

 スパーリング……通称スパー。
 仲間同士や、さほど強くない動物、モンスターを相手に、弱い武器で攻撃し、戦闘を長引かせて、スキルアップを行うこと。
 いままで、やった経験が無かったのですが、ふと思い立ち。
 少しでも、戦闘能力を高めようかと。

 じつは、「Kotaro」さんもほとんどスパーの経験が無かったらしく(ふたりとも、無経験だっんですね(^^;)。
 バイキングソードや、ブロードソード、ボウで攻撃しあうなどして、瀕死になることもしばしば(笑)。

 こりゃあかん……と、一旦スパーを中止し。
 各種HPに記載されているデータを片手に、ブリテイン肉屋で「スキニングナイフ」という弱い「剣」を購入。
 これでもって斬り合うと、なかなか良い具合(^^

 「KAORU」と「Kotaro」さん、延々と斬り合います(笑)。
 HPが危なくなったら、魔法やポーションで回復したり。
 「剣術」だけでなく、「弓術」、「レスリング」も鍛えたりなど。

 「スキニングナイフ」は、あまりの酷使に、計四本くらい壊れ(笑)。
 スパー用にと装備した安い武具も、何点か壊れたりしました。

 えっと、このスパーは、「昼間」行い(笑)。
 二日間くらい、やってました。
 う〜ん、合計、六時間以上はやっていたと思います(爆笑)。

 お互い、『UO』が好きなんですねえ……(^^

 「Kotaro」さんは、とある人物に復讐するため、力を身につけたかった。
 ……と、馴染みの掲示板に書いていたけれど。
 やっぱり、スリPKの「Kuala」かな……?

 このラブラブスパー(笑)によって、ふたりの「剣術」、「戦術」は、10.0近く上昇。
 そして、最高レベルの100に達し。
 栄誉ある「グランドマスター」の称号を授かったのでありました……!


1998.07/09 五十五日目
近況
『お父さん、お母さん、お元気ですか?

 私は……う〜ん、まあまあかな。
 嫌なこともあるけど、それ以上に、良いことがいっぱいあります。

 うん……元気だよっ。

 ……こっちで暮らすようになって、もうすぐ、二月になるんだね。
 あ、厳密には違うんだけど。
 計算が面倒くさいから、勘弁ね。

 えへへ、聞いてよ〜。
 こっちで、私、お家を建てたんだよ!
 一戸建てをヒトツに、テントをふたつ。

 それにね、今度、仲間のみんなで共同購入した、大きな「タワー」を建てるんだから!
 ……ただ、タワーを建てられる広い場所が見つからなくて、困っているんだけど……。
 どこに行っても、土地事情は変わらないみたい。

 それと、つい最近、グランドマスターになったんだ。
 グランドマスターウォリアー。
 「戦術」と「剣術」が 100になったんだよー。
 ……1日だけだったけど。

 もう、覚えきれる技術が、限界に来てるらしくて。
 ヒトツが上がれば、ヒトツが下がる。
 そんなイタチゴッコ……じゃない、天秤みたいな感じなんだ。

 そんでもって。
 最近、ちょっと筋力が落ちたものだから、「採掘」にチャレンジしたんだ。
 結果、STRが四、上がったんだけど……。
 「採掘」のスキルが上がったものだから、他のスキルがガタガタ〜。

 グランドマスターから、一日でマスターに戻っちゃった。
 また今度、仲間をスパーに誘って、上げさせてもらうつもり。

 スキルの限界を考えると、色々、不要だと思えるモノもあるんだけど。
 たとえば、「裁縫」。
 私が、前から得意だったことなんだけど。
 戦闘重視にするなら、この技術を捨てるべきなんだよね……。

 でも、こうやって個性を消していって。
 ただの戦闘専門の、機械みたいになったら、辛いモノ。
 そういうジレンマがあったりして……。

 ごめん、愚痴だね。

 それにね、この「裁縫」が、一家の財政を支えているわけだから。
 この細腕ひとつで……って、STR 85の女が、言える言葉じゃないかな?
 それに、まだまだ、「KAEDE」の腕も未熟だしね。

 あ、「KAEDE」。
 あの子も、元気だよ。
 うん、頑張ってる。

 姉の私と違って、冒険や旅とは無縁だけど。
 あの子のおかげで、私たち一家は、安心して、自分たちの仕事に取り組めるんだよ。

 最近は、主に「料理」かな?
 かなり技術を身につけているらしくて。
 「焼きたてのパン」とか、「魚のステーキ」、「焼き肉」、「マフィン」、「パイ」、それに「ケーキ」なんかを、どっさり作って来るんだ。
 おかげで私たちは、いつも満腹でいられるんだよ。
 仕事もはかどるってものだよね。

 そうそう、料理のしすぎで、あの子、INTとDEXがドンドン上昇しちゃって……。
 私たち一家の中では、一番 INTが高いんだ。
 ……魔法は、「リコール」しか使わないのにね。

 あとは……そうだ。
 最近、「錬金術」にこってるみたい。
 魔法を使うのに必要な「秘薬」を、すり鉢でゴリゴリってすりつぶして作る、お薬。

 まだまだ、修行は足りないけれど。
 そう遠くない将来、冒険にはかかせない「グレーターヒールポーション」を、作ってくれるようになると思う。


 あと、「Shanty」って女の子も、一緒に住んでるんだ。
 おっとりしてるけど、「魔術」と「書写」の才能があって。

 うーん、でも。
 私が秘薬代を節約させてるから、「魔術」なんてほとんど、上昇してないんだよね。
 修行だからといって、魔法を無駄撃ちするのは勿体ない……なんて言うのは、ちょっとケチかなあ?

 「書写」は……。
 もう、私たち一家に、必要不可欠な技術になってるんだ。
 「KAEDE」と「おじさん」のふたりは、魔法が不得手だから。
 移動魔法「リコール」は、「Shanty」の作った「リコールスクロール」を使って行わせてるんだよ。

 かなり力を付けてきたみたい。
 第六レベルのスクロールを、半分以上の確率で作れるようになったら、いよいよ、私も使わせてもらうことになるだろうなあ。

 あ、なんか、細かくなってきちゃったね。

 スクロールを作るのに、魔力をかなり消費するから。
 その合間に、武器防具を鑑定したり。
 また、街の外で採掘なんかをしていて。
 魔力が回復するまで、ホント、退屈みたい。

 採掘、バンバンやってるから、そのウチ、私のSTRを越えちゃうかも……。

 STRが、70を越えるようになったら、旅をしたいって言ってる。
 世界各地の珍しいモノを見て回る……のは、二番目の目的で。

 一番の目的は、世界各地の、PCヴェンダーを見て回ること。
 そう、各プレイヤーが開いている、お店を見たいんだって。
 彼女の鑑定眼も、かなり鋭くなっているし。
 将来は、私の良い片腕になってくれそうだよ。


 あと、もうひとり、同居人がいるよ。
 「 K 」……。
 ううん、「KUROHIGE」って、おじさん。
 あはは、義の赤Name……を目指すつもりみたいだったんだけど。
 私が、ヤメさせちゃった。

 だって、おじさんが身につけようとしている、「鍛冶」のスキル。
 とーーーーっても時間と、お金がかかるんだから。
 そんなに手間暇かかるスキルを身につけた人に、危険な仕事はさせられないよ〜。

 でも、最近は、「鍛冶」の仕事は休業状態みたい。
 仲間の鍛冶屋さんのスキルを、重点的に上昇させたいからって。
 おじさんが掘って、精製したインゴットを、かなりの量、提供しているみたい。

 このおじさんの筋力が凄いんだ。
 93もあるんだって。
 しかも、まだまだ上昇しそう。
 また、DEXも、かなり上昇してきてるんだよね。

 ある意味、私が理想としているような能力値。
 ……羨ましい。

 戦士としても、優秀になる素質はあるんだけど……。
 あはは、名前が名前だからね。
 バリバリPKKしたり、ギルドを結成して、長になんかなるにしても、冴えないし。

 本人も嫌がってるし、私たちとは違うスキルを身につけて、楽しみたいんだってさ。
 なんて言ったすぐ後に。
 おじさんったら、「調教」のスキルを練習し始めたんだよ!
 動物たちや、一部のモンスターをペットにする能力。

 鉱石を「採掘」しに行く道すがら、動物を見掛けては、ペットにして、腕を磨いているみたい。
 前なんか、「羊」を四匹ペットにして、ブリテインの街を練り歩いていたんだって。
 ちっちゃな「羊」たちが、主人の後を追い掛ける様子なんて、きっと、可愛らしかっただろうね。


 「KAEDE」は良い子にしているし。
 「Shanty」も、「KUROHIGE」のおじさんも、良い人だよ。

 店のほうも、まあ、順調に……。

 ……あ。

 そう、お店。

 まあ、その、地道に、お店なんか開いてます。
 私たちが生産したアイテムや、各地で手に入れた、便利なアイテムなんかをね。

 ゆくゆくは……大々的に宣伝して、商いをするつもり。
 あ、心配しないで。
 あんまり苦労したり、赤字経営するようだったら、スパッと止めるから。

 ……でも。

 自分で作ったモノ、手に入れたモノを、他の人に使ってもらうのは、なんだかとっても、幸せだね。
 大々的に商売をするようになれば。
 それだけ多くの人と、接する機会ができるし。
 また、多くの人に、喜んでもらえることが出来るかも?

 ……それと、ここだけの話。
 大きな……大きな家を、建てたいんだ。
 二階建ての、大きな家。

 大々的に商売するようになれば、必然的に、在庫を抱えなければいけないしね。
 それに、いまのお家じゃ、ちょっと狭くって。
 あはは、歩ける場所より、荷物で歩けない場所のほうが多いんだ。

 新居のために、ガンガン稼ぐ……とか、そんなつもりはないよ。
 普通に暮らして行くだけでも、そこそこ、稼いでいくことは出来るから。
 一月、二月でも経っていけば、そのウチ、きっと、二十万GPくらい、簡単に貯まっちゃうよ。

 現に、一戸建ては四万GP、テントは二万GPで二個購入、それと、仲間で購入することになったタワー建設費はひとりあたり四万五千GP。
 ほら、なんだかんだいって、十六万五千GPも、家購入にあてているんだモノ。
 浪費さえ抑えれば、そう遠くない将来に、買えちゃうよ。

 うん。
 ちゃんと目的をもって、やってるよ。

 ダイジョブ。

 それじゃ、またね。
 お元気で。

――「KAORU−BlueRose」』    

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