履歴……『AIR』二次創作小説、『Folklore』

2000年11月20日 ……


『Folklore』のプロットを書きはじめる。

……

途中、別の作品(『証』)を制作。終了後、『Folklore』再開。

2001年01月15日〜03月30日 ……

予告編(1)を掲載。

2001年01月24日 ……

プロットを一通り終え、清書にとりかかる。

2001年03月03日 ……

DNML版 Ver0.99aをテストプレイ希望者に公開。

2001年03月30日 ……

推敲や演出の修正など細かい調整を終え、完成。0.99e → 1.00

2001年03月30日 ……

DNML版、HTML版ともに正式公開(Ver1.00)

2001年07月16日 ……

DNML版、HTML版、ともにVerUP(Ver1.01)



企画脚本/DNML本体作成 ……

薫 青原

OP・ED作成/文章協力 ……

柚葉 智

テストプレイ/文章協力 ……

バークライト

ジェットイーグル
あるから



『Folklore』予告編   

夏の日差しを受け、かげろうにゆらぐ商店街。
熱さを物語るかげろうの中に、彼女は、いた。

目を逸らしてしまいそうになるほど、眩しく照り返す白いワンピース。
降り注ぐ日の光を一身に集めているかのように、輝いていた。

光をまとうような彼女が、かげろうの中から現実の姿を持って、こちらに歩いてきた。

…心臓を鷲掴みにされるような感覚。
鼻の奥に刺すような痛み。
喉になにかがせり上がってくるような圧迫感。

「みすず…」

身体の奥から、絞り出すようにそう紡いで。
俺は、泣いた。


「この空の向こうには、翼を持った少女がいる」



「わたしはあなたにそれを強要したくないの」
「あなたはあなたの幸せを見つけて」
「ひとは自分の幸せを見つけるために生きているんだから」



「…ばいばい、往人さん」




「あんたは、観鈴がああなることを知っとったのに、見捨てたんやないかっ…!!」



いまにも泣き出してしまいそうな、無理をした微笑み。
…俺の思い出せるあいつの顔は、いつもそんな表情だった。




「ごめんね、もうひとりのわたし…」



笑えよ。
……笑ってくれよ、観鈴。


「海。見に行きませんか?」
「…なんでそうなる」
「海、きれいですよ。海から来る風、いまなら涼しいし」
「……」
「うん、きっと涼しい」



「観鈴、あーんど、往人さん」



「さあ、楽しい人形劇のはじまりだぞ」

たったひとりの観客に向けて、俺は口上を述べる。

…人形は舞う。

俺は、頭が悪いから…。
こんな時になんて言えばいいのか、わからない。

だから、俺の想いの全てを込めて、人形を動かした。

…たったひとりの、観客に向けて。



『AIR』二次創作小説

Folklore

2001年02月公開予定




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