『Amnesia』本編に入る前に、簡単な説明をさせていただきます。

 本作は、Tacticsの『ONE』、Keyの『Kanon』のネタバレを多く含みますので、未プレイのかたはご遠慮ください。

 また、本作は前記したふたつのゲーム本編と、脚本家の「久弥直樹」氏が自ら手がけた二次創作小説の「一部」を元に、書き上げました。


 ……皆さんはご存じだったでしょうか。

 『ONE』は、1998年11月30日にはじまり。
 『Kanon』は、1999年01月06日からはじまります。

 そうです、ふたつの物語は、ほぼ同時期に。
 平行に紡がれていたのです。

 そうして、このふたつの世界を繋げる「ひとつの物語」。

 私が思いついた物語のつじつま合わせをしようと、『ONE』、『Kanon』の二作品の設定を吟味しました。

 ……そして、私は戦慄を覚えました。

 背筋が粟立ったとか、感動に震えたとか、そんな生やさしい衝撃ではありません。

 二作品で脚本を手がけた「久弥直樹」氏は、もしやこのことを考慮しつつ、『Kanon』を織り上げたのではないだろうか?


 『Amnesia』。

 『ONE』と『Kanon』、ふたつの世界を繋げる、悲しい物語。


 私が震えた衝撃を、どれだけ皆さんに伝えられるか。

 それでは。

 本作『Amnesia』が、皆さんの心に、なにかしらを残せることを願って……。


NEXT