2001.10/09……いま現在、Webでもっとも楽しみにしていること (『一番身近な異性・兄弟姉妹の想い出』)

2001.10/16……1st impression他 (『CLANNAD』)

2001.10/22……本当の意味でのゲーム (『キングスフィールド 4』)

2001.12/24……ネットゲームにゃ手を出すな!
 2001.10/09……いま現在、Webでもっとも楽しみにしていること (『一番身近な異性・兄弟姉妹の想い出』)
 日記?を書くのは久しぶりだっていうのに、書く内容は、なんと他人さまの文章とHPのご紹介だったりする。


 しばらく日記を書かなかったのは、私生活でちょっと忙しかったり、『月姫SS』をちまちま書いていたり……というのは建前で。
 実際は『ちゆ12歳』と、『づしの森』(あ〜、いまはもう過去の日記読めないみたい)のセンスにあてられ、自己を振り返って鬱になり、書くのを止めていました。

 いやまあ、うちは日記系サイトじゃあないんですけど、ああいう超絶したセンスを見せられてしまうと、もう書きたくなくなるっちゅうか。

 さらに、自分の日記がなんつーか汚い自己顕示欲のカタマリみたいに思えて鬱になりました。
 顕著なのが『UO』『Diablo2』の後期の日記ですね。

 キャラ自慢とかつまんねープレイ自慢とか、あきらかに面白くないです。
 『UO日記』なんかは、自分で読み返しても最初の頃は楽しめるんですが、後半なんかさんざんですね。

 まあ、どうせ不定期ながらも日記のようなものを書くなら、後から読み返して自分も楽しめるようなものを書きたいなー……と思っていたら。
 なんかずいぶんと間が空いちゃいました。


 なにはともあれ、そろそろ本文にまいりましょうか!

 つか、上の文章、書いて後悔。
 きっと、後で読んだら消したい衝動に駆られるんだろうなあ、と思いつつ、ヘコヘコと本文へ。



 でまあ、私がいま、Webでもっとも楽しみにしているのはなにかっていうと……。

 ハンドルネーム『お兄ちゃん子』さんという女性が、2ch毎日連載している私小説だったりするのです。

「2chだとおおお!?」
 ……と、嫌悪感のあまりウィンドウを閉じようとしたソコの貴方!

 ちょっと待ってくださいヨ旦那、2chにも良いモノはあるんですぜ、世の中きれい事だけじゃ渡っていけませんぜー、こう、清濁あわせ呑む、みたいな、……え? 意味が通らない? まあ、この際イイじゃありませんか!

 断言しますが、コレ読まなかったら損だ!
 あああ、もったいない!
 もし読んでみたなら、貴方の毎日の楽しみになってしまうかもしれないのに!
 あああ、残念だっ!

 ……ていうか読め。
 ヲレを信じて読めええええええっ!


 それじゃぁまあ、ゆらゆらとご紹介させていただきましょうか。

 出所は、『2ch』の『えっちねた』板のとあるスレッドのことでした。
 そのスレッドのタイトルは、ずばり『妹もしくは姉とHしたひと+兄弟・親類』

   待て! 最後まで読みなさいソコの貴方ぁあああっ!

 そこはまあ題名通りに、兄x妹、姉x弟などの近親相姦のことを話し合おうっていうスレッドでした。
 しかし「2ch」、しかも「えっちねた」である以上、真面目に語り合うわけはありません。

 自分の経験や伝聞、さらにネタなどを交えつつ、しかし熱狂的な盛り上がりをみせることもなく、まったりと語り合う場になっていました。

 このスレッドは、後に『7兄さん』と呼ばれることになるコテハン(固定ハンドル、2chでは匿名投稿が基本)がよく書き込んでいました。
 長い間離れている実妹とのメールや電話でのやり取りに、穏やかな”萌え”感情を抱いているお兄さんです。

 その彼の語らいのおかげで、このスレッド内には穏やかな空気が保たれていました。

 この『7兄さん』の書き込みは、普通の兄妹愛ともいうべきもので、決して一線を越えるような危うさはないものの。
 けれどそれゆえに、「可愛い妹」をもたない男性陣に、穏やかな萌えを共感させているという、良い雰囲気のスレッドになっていました。

 ……そんな、ある日のことです。
 「兄」あるいは「妹」というスレッドタイトルを検索し、さらにその中でこのスレッドが穏やかな雰囲気であるのを見知って、ある女性が書き込みに加わります。

 それが、『お兄ちゃん子』さんでした。

 そのコテハンからもわかるように、兄に対して愛情を持つ妹さんの登場です。
 「あんまりエッチじゃないですけど、わたしの話も聞いてくれませんか?」といった穏やかな書き込みから、彼女の長期連載は始まりました。

 その小説は、彼女がまだ小学三年生の頃からはじまります。

 彼女の家庭環境から始まり、大好きな兄のこと、そして彼女がどんな経験をして、どんな成長をしていったかが丁寧に語られていく私小説でした。
 彼女の言うとおり、確かにエッチな話は少ないですが、透明感あふれるキレイな文章に、読んだ人たちは引き込まれていきます。

 すでに書き終えたモノを貼り付けていくわけではなく、彼女がその日に書いたモノを、3〜4KBずつ書き込んでいく、いわばリアルタイムの連載小説です。

 もう十年以上前のことを、正確にきっちりと書くことはできない。
 彼女自身も、若干の脚色が入っているかもしれないと弁明しています。

 しかし、そんなものを気にもさせないようなリアリティが、その私小説には感じられます。

 私小説を書いている女性の年齢は、20代前半。
 そこで語られている小学生の女の子の人生に引き込まれ、思わず感情移入し、小さな彼女の生き方を応援してしまうような、そんな感覚。

 大好きな兄との想い出。
 兄と父の不仲、兄の不可解な行動、そして兄との別離。
 兄との再会、小学生最後の夏休みの想い出。
 そして、彼女の入院と、その入院先での出来事。

 読んでいて飽きないです。

 さらに、書き手である女性がレスを返す中で、いま現在の20代前半である彼女のことも少しずつ語られています。
 その語らいや書き込み時間を見た限り、どこかで仕事をしているような様子もなく、長期療養中だという話。

 昼間に外を出歩けば体調を崩すため、買い物や散歩は夕方や夜だという話。
 事実、体調を崩してその日はスレッドへのレスすら書けない様子。
 いまも変わらない兄への想いや、いま現在の彼女自身が父母を嫌っている様子。

 私小説が最後まで書かれていくのなら、いま現在のことも語られるのでしょうが、レスの中で見え隠れするいまの彼女を想像し。
 そして、私小説の中での小さな女の子が、これからどんな人生を歩んでいくことになるのか、どきどきわくわくする毎日です。


 ……ふふふ、どうです、気になってきましたか?
 ご安心ください、最後の最後で、URLなどをご紹介するので、まあとりあえず、もうちょっと付き合ってくださいな。


 「お兄ちゃん子」さんが毎日書き込んでいる私小説もさることながら、彼女がちょくちょくつけるお返事も、なかなかに面白いです。
 その中でも、私的にお気に入りのふたつをご紹介します。


   3つも歳が離れていると、子供扱いされてしまいます。
   理屈っぽい口げんかだったら、わたしでも勝てるのですが、
   凄く意地悪な時のお兄ちゃんがからかってくると、勝てた例しがありません。
   わたしは「天然」なので玩具にしやすいそうです(ひどいですよね)。


   良いですねえ。お兄さんの、慌て顔が想像できます(くすくす)。
   わたしのお兄ちゃんも、片付けができない人だったので、
   お兄ちゃんの部屋はわたしが掃除していました。
   変なモノの隠し場所も、ぜんぶ知っています。
   わたしは気付いていない振りをしていましたけど、
   妹の目を逃れるコトなんて、できっこありません(笑)。
   ベッドの下、机の引き出しの裏、押し入れの天井裏に、
   エッチな本やビデオを隠しているお兄さんは、注意しましょう。



 ……こういった穏やかな萌え感情を抱かせる文章はもちろん、「お兄ちゃん子」さんにしてみればなんでもない文章なのに、男性諸氏を悶絶させるエピソードも多数味わえます。

 現在の連載では、小学生を卒業し、そろそろ中学に入ろうといった頃合いです。
 エンカウント率の高いR君との話は、ちょっと脚色が強いように感じられますが、彼の不遇ぶりは男性諸氏に共感の涙を流させることでしょう(笑)。


 貴方も、彼女の連載をリアルタイムで楽しんでみませんか?


 2chでも連載していますが、まずは過去ログから読みましょう。
 「お兄ちゃん子」さんの連載だけを追うのもいいかもしれませんが、彼女と他の人とのやりとりや、他の「お兄さん」や「妹さん」たちの萌え話を読んでみるのも面白いと思いますよ。

 また、「お兄ちゃん子」さんの連載を、コテハンの『抽出系』さんが小説としてキッチリとまとめているHPがあります。
 そこで過去ログを見ることをできますので、まずはそこに行くことをお薦めします。


http://whoiskimura.tripod.co.jp/brother/

 ……これがindexです。
 ブックマークやお気に入りは、ここにいれましょう。


http://whoiskimura.tripod.co.jp/brother/#other

 ……これを選ぶと、過去ログ閲覧に飛びます。
 「過去ログ / バックアップ」とありますが、バックアップのほうを読むことをお薦めします。


http://whoiskimura.tripod.co.jp/brother/kako/hneta993133440.html

 ……念のため、ひとつめのバックアップのURLを。
 出だしはちょっと雰囲気が違うので、「お兄ちゃん子」で検索して、まずは「お兄ちゃん子」さんの書き込みから楽しみはじめることを強くお薦めします。


 また、2ch初心者の方は、書き込み内にあるURLを無闇にクリックしないでください。
 飛んだ先に、トラウマになってしまうようなグロ画像があったり、Winがフリーズしてしまうような仕掛けなどが待ち受けている可能性もあります。


 さあ、あのスレッドで僕と握手っ!
 っていうか書き込んでますか!?> ヲレ



 2001.10/16……1st impression他 (『CLANNAD』)
 つーことで、先週、Keyの新作『CLANNAD』が発表されました。

「いぇー」(棒読み)

 なんつーか、嬉しいことは嬉しいのですが、妙に冷めてます(笑)。

 う〜ん、なんでだろうなあ?
 ……といった自分の感情を、これから分析していこうかと思います。

 っていうか、これから?w;
 Yes! 書きながら!


 まずやっぱり前作『AIR』の影響がデカいのでしょう。

 『AIR』が出る前は、物凄い期待してましたからね。
 でまあ、ゲーム開始直後のDREAMで、その大きすぎた期待は見事に裏切られるわけです。

 つーか、いま思い出しても腹立ってくるw

 私の1stプレイは、観鈴バッドエンドでした。
 ええと、具体的に書くと、「やり逃げエンド」です。
 ちょうど、『Folklore』と同じ状況ですね。あ、カラスはいないけど。

 もしかしたら、『やり逃げエンド』を知らない人がいるかもしれないので説明しておくと。
 観鈴DREAM編では、往人と観鈴が肉体的にも結ばれた後、往人は観鈴から逃げるように神尾家を離れますが、次の日には舞い戻ってきます。
 でも結局、ふたりにとってはそれはハッピーエンドに繋がらず、観鈴が生き長らえることの代償に、国崎往人という人間は消滅してしまうわけです。

 で、私が見た「やり逃げエンド」は、その名の通り「観鈴と結ばれながらも、翌日、往人が観鈴の元から逃げてそのまま」というエンディングです。

 すごいショックを受けつつ、最初からやり直し

 そして、「やり逃げ」エンドの先に到達、往人が子供たちに頭を下げてアドバイスを受けるシーンにホロリ。
「よしよし、これでハッピーエンドだな」
 とか思っていたら、往人消滅

観鈴「往人さん……?」
 観鈴は生き長らえたものの、主人公がエイエソ逝き。

 そりゃねーよ(涙)。


 そんでまあ、これはいわゆる、プレイを重ねる内に選択肢が増えていく『弟切草』方式だな、と判断。
 観鈴を一時ほうっておいて、他のシナリオに入ってみる。


 佳乃シナリオ。

 ……つ、つまんね。
 いや、その……Key作品にしては、あまりにも普通過ぎ。


 美凪シナリオ。

 序盤の寒いギャグシーンに絶句しつつ進行。
 お、なかなか良い感じに盛り上がってきたな……つーか、盛り上げっぱなし。
 きちんとメリハリつけろYO!


 だんだんとその刺激になれてきて、「早く終わらないかな」とクリック連打連打。
 しかもなんか、最後でシナリオが分岐するのだけれど、その重要な分岐である選択肢に納得できず、イライラしながらSUMMER編に突入。


 いま思い返すと、最悪のプレイ順でした。
 超期待していた私でなくても、放り投げるような状況ではないですかっ。

 つうか、DREAM編の途中で、『AIR』を投げ出す人続出。
「『AIR』なんてツマンネーヨ!」
 と言う人の半分くらいは、『AIR』を完全クリアしていないんじゃないでしょうか。


 ……とまあ、こんな状況もあって、結局最後には「『AIR』万歳!」となった私でも、過度に期待するのはよくないと自制しているようです。

 さらに、『CLANNAD』の「プロローグ」に激しく萎えたのも、要因でしょう。

   「この学校は、好きですか」

   「わたしはとってもとっても好きです。
    でも、なにもかも…変わらずにはいられないです。
    楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
    …ぜんぶ、変わらずにはいられないです」

   「それでも、この場所が好きでいられますか」

 隣に立った見知らぬ女の子が、いきなりこんな独り言を呟きだしたら、普通逃げます
 電波じゃん!

 ……いや、観鈴みたいに、プレイしていけばその理由がわかるかもしれない。
 物語序盤、見知らぬ男(往人)に観鈴が話し掛けるのにはキチンと理由があったしね。

 なんというか……。
 期待していたKeyの新作が、いきなりプロローグから電波飛ばしていることに萎え。

 さらに、一見した感じ、ごく普通の学園恋愛物です。
 『AIR』みたいに、念で人形を操ることができる人形使いといったぶっ飛んだ設定を期待していたコッチは、肩すかしを食らった感じです。

 いやまあ、『ONE』『Kanon』みたいに、普通の学園物と見せておいて、後半物凄い非日常がやってくる可能性が高いですが。
 いやいや、さらにそれを裏切って、最初から最後まで日常を描いた普通の学園物とか!

 ……それって、面白いかなー?(笑)
 別れのない、長森瑞佳シナリオ、七瀬留美シナリオみたいなのなら、結構楽しめるかもしれない。


 ああ、それと、18禁表示ないですよね。

「どーせまた全年齢で出せって言われるんやし、そんならいっそ、最初から全年齢でやろか。ヲレ、エロ書くの苦手やし」
 とかいう、麻枝氏の台詞が聞こえるようです(笑)。

 いや、あれはおそらく書き忘れでしょうけど。
 それとも、意図的に書き忘れということにしておいて、あらかじめ18禁には期待すんなよ?といったKeyの意志表示かも(深読みしすぎ)


 まあ、プロローグとキャラクターを見た感じ、四月の始業式あたりから物語は始まるんでしょうね。
 古河渚の紹介文に「長期休学から復学を果たした日」というのがあることから、留年した可能性が高そうです。

 ……う、年上のおっとりした女の子と同級生〜ってのは、なかなか新鮮でいいかも?
 きっと、友だちとかもいないから浮いてしまうんじゃないでしょうか!?> 渚たん

 あ、長期休学が一年とは限らないよな。
 エロゲ界初?の、成人女子高生とか!

 ソフ倫的にどうよ?(笑)


 さて、いい加減眠くなってきたし、そろそろ終わりにするとします。

 過度に期待せず、のんびりのんびーり、Keyの新作を待つことにしましょう。
 よもや「糞ツマンネ!」ということはないでしょうが、もしかしたら、佳乃シナリオみたいのもまざってるかもしれないんで、そこら辺も覚悟しつつ、ゆったりと。



 2001.10/22……本当の意味でのゲーム (『キングスフィールド 4』)
 だいたい二週間ぐらいかけて、プレステ 2の『キングスフィールド 4』をクリアしました。
 あ〜、至福の二週間でしたよ、堪能堪能ぅ。

 このゲームを楽しむことができただけでも、プレステ 2を買った甲斐があったというもの。
 我が家のプレステ 2はこうして、DVD再生マッスィーンから、ようやくゲーム機に昇格できました。


 ってことで、これからつらつらと『キングスフィールド 4』をご紹介していこうかと思います。
 ちょっとネタバレを含めつつ、どこら辺が楽しかったかとか。
 読んでくれる人にこの作品の面白さをどれだけ伝えられるか、がむばってみます。


 ええと、そうそう。
 まずは、このゲーム、私的にすっごいお薦めです。

 ただ、いままで紹介してきたようなノベルゲームじゃないです。
 なにせ、3Dタイプのアクションロールプレイングゲームですから。

 しかも、カッチョイイストーリーとか、泣かせる演出なんて皆無。
 なにを楽しむかっていうと、あちこちに仕掛けられたトラップをかわし、数々の謎を解き、主人公の力を強化し、そして、一筋縄ではいかないモンスターたちと戦っていくっちゅう、ゲームですわ。

 似ているゲームは……マイナーどころで『ダンジョンマスター』
 有名どころでは、カプコンの『バイオハザード』シリーズをRPG風味を加えつつヒロイックファンタジーにしたような感じです。
 ……いや、どちらも微妙に方向性違いますが(笑)。

 ただまあ、『バイオ』シリーズを好んでプレイする人には、自信を持ってお薦めできますね。


 さて、ちょっとわかりやすいように、ゲームを最初から追っていきますか。


 冒頭のムービーシーンで、主人公は怪しげな石像を譲り受けます。
 でまあ、この「不幸を呼ぶ石像」(はしょりすぎ)を元あった祭壇に戻すことが、このゲームの目的です。

 この怪しげな石像のおかげで、ある国が闇に呑まれかけているっちゅう、やばい代物で。
 これを元の場所に戻せばええやんかーいうお話です。

 とはいったものの、この石像、スタート時にもらった後、ラストバトル寸前までその存在を忘れていましたw;

 でまあ、なんでも王家の血を引いているらしい主人公は、武具をなにひとつ持たず、所持金ゼロで冒険に挑みます。
 すごい自信たっぷりな青年です。
 前作 1〜3の主人公たちは、それでもダガーを握っていたそうですが、この作品では主人公素手です。

 王家の血がどうのとかいいつつ、最初から最後までまったく関係しないまま、主人公は冒険を重ねていきます。
 っていうか、王族の意味ありません。


 『キングスフィールド』シリーズは、常に死と隣り合わせのスリリングな3DアクションRPGです。
 その中でも有名なのが、「開幕即死」
 『2』なんかはスタートが海辺らしく、不用意に数歩あるいただけで海の底に沈んで死亡してしまうこともあるそうですw;

 『4』も例外ではなく、なんか「開幕三秒で即死した」とか、嬉しそうに語るキングスファンの書き込みを見たことがあります。
 というか、キングスファンは自分たちの死に様がいかなるものだったかと、嬉々として語ってくれます。

 いやまあ、彼らの書き込みに影響されて『キングス4』を買ったんですけどね。
 それに、彼らの書く死に様は『キングス 4』をやってなくても、想像するだけで笑えるものも多かったですし。

 いくらなんでも開幕三秒即死なんて嘘だろ、わざわざ、死地に特攻したんじゃないか?
 とかそんなことを思いつつ、私もゲームを開始します。

 ……目の前に、なんかすげぇえ熱そうな……一歩踏み込めば絶対即死だってわかるほどに煮えたぎったマグマが見えます。
 率直に言わせていただきますと、なんでこんな危ない場所に主人公は住んでいるんでしょうか?

 ああ、あれが即死ポイントか。
 キングスファンは、あのマグマへ誘蛾灯に誘われるようにして嬉々として突っ込んだんだな。
 そりゃ三秒で即死だわ。

 ……そんな失礼なことを思いつつ、私は馴れないコントローラーを操って、少しでもマグマから離れようと壁際を歩き始めます。
 途端――

「うわああああああああっ!」

 ぶるるん、と震えるPS2のコントローラー。
 空を見上げつつ、暗転していく主人公の視界。

 なんか知らんが死んでます
 三秒どころか開幕二秒で即死しました。
 ヲレさま新記録達成

 『バーチャファイター』のvsラウ戦で、開幕からのラッシュでリングアウトしてしまうよりも早いです。

 しばらく呆然とした後、のろのろと再スタート。
 なれない動作で、主人公の視点を動かします。

 ……なんか、足下近くにあきらかに他と違う色の地面がうかがえます。
 どうやらその地面は崩れやすいらしく、その下にはあの煮えたぎるマグマでもあったようです。

 思わず「ちょっと聞いてくれよヲレの死に様!」とか言って、『2ch』「キングススレッド」に書き込みたい衝動に駆られたほどです。

 ……こんな調子で、私はこのゲームクリアできるのだろうか?とかすげぇ不安になりました。
 つうか、『キングス』シリーズにとって開幕即死は伝統だそうですけど、いくらなんでもコレはやり過ぎかと思われ(笑)。


 そんでもって、てくてくてく〜って歩いていると、うなだれた兵士を発見。
 なんでも、闇を払うために派遣された遠征軍の兵士のひとりだそうですが、病気で留守番を命じられたとか。

 あとで仮病だとわかるんですが、それはそれとして。

 その兵士の足下に、棍棒が立てかけられてます。
 おお、初めての武器だぜ!とか思いつつ、速攻で拾いあげて装備しました。

 それから兵士に話し掛けると、「ああ、そこにある棍棒、持っていっていいぞ」とか言ってくださいました。
 いや、すでにもらってます。っていうか、もう手に装備してますがなにか?

 さらに、よくわからないまま、装備した後ボタンを押したら、棍棒をフルスイング。
 目の前にいた、うなだれた兵士の頭に棍棒直撃w;

 すっげー、痛そうな音がしたんで、おそるおそる声を掛けてみます。
 ……よかった、気にしていないようです。

 さらに、このソフトを購入する前に目にした情報によると、NPCを何度も殴るとマジで殺せてしまうそうです。
 やばいです、あの門番の兵士、あと何回間違って殴ったら死んでしまうんでしょうか?

 後々登場してくる「アイテムを交換しよう」とか言ってくる人物も、問答無用で殴り殺してアイテムを奪い取ることもできるそうな。
 けれど、NPCを殺したら、そのNPCに関連した特定のイベントが進行しなくなっちゃうそうです。

 というか、彼らの生殺与奪はプレイヤーの自由で、マジに皆殺しできるそうですw;
 それでもまあ、とりあえずラスボスまで到達できるっていうんだから、変な意味ですげぇえ自由度ですよ。


 さて、よくわからないまま棍棒を振り回しつつ、意味もなく前後に移動したりカニ歩きしつつ、廃墟然として集落を歩いていきます。
 ふと空を見上げると、すごい勢いで灰色の雲が流れています。

 ……その美しさに見とれていると、なにやら近くで妙な物音が。
 ガサガサゴソゴソ……。

 あわてて視界を正面に戻し、あたふたと周囲を見回すと、なにやら植物がワキワキ歩いてます。
 食虫植物っぽい生物(ナマモノ)……見た瞬間「パックンフラワー」と命名。

 パックンフラワー、こっちに気づいたのか、根をわさわさ動かしながら近づいてきます。

 おお、おお、おおおおお……。
 いきなりの初陣、なんつうか、チュートリアルの欠片もないまま実戦に突入です。

 というか、間合いがわかりませんw;
 近づいてくるパックンフラワーから逃げるように後ずさっていると、ふいに、パックンフラワーが顔を背けます。

 いまだああああ!とばかりに、殴りかかるヲレさま。
 ダッシュで背中にはりつき、棍棒を振り下ろします!

 ――ガッキイイイィイインン!

 なんか、あからさまに攻撃はじかれてますw
 あのうなだれた兵士を殴ったときと、あきらかに手応え違います

 え、いまのダメージ無し?

 ああ、そういや、なんか左上にある赤いゲージがパワーゲージで、これがたまっている状態じゃないと本来の攻撃力を出せないらしい。
 そんでまあ、走ったり武器を振ったりすると、このゲージは一時的に減っちゃうそうな。

 ……という記述が説明書にあったことを思い出しているうちに、パックンフラワーがこっちを向いて、噛みついてきます。
 ぶるるん、と震えるPS2コントローラー。

 これまた、説明書だか「2chのキングススレッド」だかにあった、モンスターの背後に回り込んで背中を攻撃すべし!
 といった鉄則を即座に思い出し、背中を取ろうと、馴れない動作でパックンフラワーの背中に回り込もうとじりじりと移動します。
 それを追って、パックンフラワーもわしゃわしゃ回転します。

 ……はっ!と気づくと、回転しているうちにヲレさまよりも機敏なパックンフラワーが背後にはりついています。
 ぶるるん、とダメージを受けたことを知らせるPS2コントローラー。このバイブレーターが、これまた焦りを助長しやがります。

 ダッシュでこの場から一時離脱。
 装備は道端で拾った棍棒だけという王家の血筋の主人公、パックンフラワーの攻撃二発で瀕死

 初陣でこの有様。
 っていうか、もしかしたらあのパックンフラワーは強いんじゃないでしょうか?

 ここに来る前に別の道があったけれど、あっちのほうが本道で、ここはまだ来ちゃいけなかったんじゃないでしょうか?
 そう気を取り直して道を戻り、脇道を違うほうへと歩いていきます。

 前方十一時の方向にナマモノ発見!

 ……なんか、明らかにパックンフラワーよりも固そうで凶暴そうな甲虫がガサガサ突っ込んできます。
 その見た目から「オーム」と命名。

 スタート直後に拾っていた薬草をむしゃむしゃ喰って、体力は満タン。
 棍棒を握りしめ、正面からアタック!

 ……二激で殺されました

 やっぱり、このオームはパックンフラワーよか強いです。
 するってえと、あのパックンフラワーさまはこのゲームで最弱?
 ……いえ、最弱はヲレさまですか?


 まあ、気を取り直して、最初っからリスタート
 説明書を熟読し、パワーゲージや各種移動方法などを考慮しつつ、なんとかパックンフラワーに勝てるようになりましたですよ、はい。


 だんだんと操作に馴れてくると、俄然おもしろくなってきますね。
 PS2ならではの綺麗なグラフィックと、滑らかな3D。
 完全な主人公視点なうえ、各種演出がそれはもう素晴らしいほど自然で、感情移入を高めてくれます。

 まるで、この世界に自分が入り込んでいるような錯覚を覚えます。
 新しいアイテム、新しい武具、新しい魔法を手に入れ、それに馴れていく自分。

 いやあ、これほど気持ち良いゲームは、ほんと久しぶりですわ。

 敵の攻撃もだんだんと嫌らしくなって、駆け足で主人公の背後に回り込もうとする敵や、主人公が攻撃した瞬間にバックステップして回避し、直後反撃してきたり。
 3Dならではの戦い方や演出が盛りだくさんで、ほんと、飽きさせてくれません。

 自分がどんな死に方をしたとか、どんなことに驚いたかとか、たくさん書いていきたいところですが、ガマンガマン。
 実際にプレイして、確かめて欲しいですね。


 ……でも、誘惑に負けて、私がいっちゃん驚いた事柄を、ひとつ。


 ゲームは、序盤から中盤にさしかかろうといったあたり。
 とある地下迷宮の一室に入ると、そこは物凄い暗い部屋でした。

 その暗さにおびえつつ、部屋を探索していきます。
 ……こちらに襲いかかってくるモンスターはいないようですが、なにやら物音がします。

 耳になれてくると、それが人の話し声だと思えてきました。
 ……ひとつ、ふたつ、みっつ……いや、もっとたくさん。

 どこにいるんだ?
 いや、それとも隣の部屋か?

 闇を恐れながら探索を続けていると、部屋の中央に怪しげな台を発見します。
 なにやら魔法の印らしいものが書かれている台座で、いままでこのゲームで培ってきた経験が、この台に火をつけるべし!と思わせました。

 「ファイアボール」の魔法を使い、その台座に炎をぶつけると、案の定、その台座に火がともりました。
 その台座の灯火が、この部屋の闇を追い払っていきます。

 ……しかし、周囲を見回しても、なにもいる様子はありません。
 けれど、いずこからか聞こえてくる声は、一向に消えるばかりか、むしろ耳に慣れてうるさいぐらいです。

 ――ふと。
 部屋の中が幾分明るくなったおかげか、なにやら視界に妙なものをとらえました。

 おずおずと、視線を天井に向けると――……


 ……レッツプレイ、『キングスフィールド 4』!
 『1〜3』をやっていなくても安心、世界観が同じ?だけで、まったくストーリーには関係しません。

 本当の意味でのゲームを楽しみたいかたは、ぜひ!



 2001.12/24……ネットゲームにゃ手を出すな!
 ああもう、前回書いてからもう二ヶ月経ってますよ奥さん!
 これで日記とかほざいているんですから、始末におえませんよね。

 ……まあ、なにはともあれ。
 日記は書くくらいの余裕はある、ということで。


 最近は……詳しいことは書けませんがアレのβテストに参加してます。
 とりあえず此処で言えることは、「『EQ』をプレイせずに済む」「『UO』復帰よサヨウナラ」といった所でしょうか。

 日本製ネットゲームで、ようやくまともな作品に出会うことが出来ました。
 正直、「バンザ〜イ」って喝采出来るほどのシステムじゃあないですけど、日本のネットゲ業界には頑張って欲しいので、参加して少しでも盛り上げたいと思っていますですヨ。

 物が物だし、まず間違いなく日本人が一番多くプレイするネットゲームになるでしょうしね。
 人が集まれば集まるほど、いろいろ楽しみようもあるってわけです。

 それになにより、日本語で楽しめるのは最高ですヨ?

 『UO』の時のような廃人プレイヤーにはなれなさそうですけど、ちょくちょくやっていきたいゲームになるんじゃないかな、と思っております。
 ……というか、ネットゲ廃人にゃもうなりたくないデス(笑)。


 ええ、ネットゲ廃人、ヤバイですよ?
 常時接続がなかった頃、データ通信だけでヒトツキ五万を越したことがある私が言うのですから間違いないです。

 最近で言えば、『ラグナロク』『リネージュ』ですか。
 『PSO』でネットゲームに興味を持った人が、日本製ということで手を出した『クロスゲート』『ディプスファンタジア』も入れてもいいかもしれない。

 上記した五つのネットゲームにハマって、廃墟寸前になりかけているサイトを、最近いくつも見掛けます。
 ……それはまるで、三年前の自分を見るようですw

 ただ、ネットゲ廃人やってた自分から言わせれば、この五つのネットゲーにハマってる状態ならまだ大したことないです。
 本当に面白いネットゲーにハマってしまったら、それこそリアルよサヨウナラって感じですか?

 私も、初めて経験したネットゲーム『ライフストーム』(くそげー)を、かなりやり込んでいたからあまり大きな声では言えないのですが。
 その後、本当に面白いネットゲーである『Ultima Online』をプレイして、それこそ本当に目覚めてしまいましたからね。
 ……いや、正確には墜ちたというべきでしょうか、ネットゲ廃人という人種に(笑)。


 特に、自分たちで作品とかを創っている人たちには声を大にして言いたい。

 人生を台無しにしたくなかったら、ネットゲームに手を出すな。
 ネットゲームは老後にとっとけ。

 ……この味を知ってしまったから、私は戻れそうもありません。
 でも前回と違って、なんとか自分を自制する自信はあります。

 正直、いま遊んでいるネットゲームに、以前の『UO』ほど魅力を感じないというのが本音ですが。
 ……でもそれ以上に、自分にはやりたいことがある。

 『ゆめのおわり』を終えた後には、そろそろ……ねえ?(笑)